【インタビュー】1浪2留で記者に。その後電通傘下のコンサルタントに転職した人の就活術
実際に3年以上の浪人・留年をして就活した人の話を聞く機会は少ないと思います。特に、+3以上なのに就職で成功し、ホワイト企業で高い年収を得ている人の話は、誰もが聞きたい話でしょう。
絶対的に不利と言われている「3年以上の浪人・留年」を重ねたにも拘わらず、どうやってホワイトで高収入な企業に巡り合い、内定を獲得したのか。
今回は、そんな生の声を聞くべく、1浪2留、社会人2年目の中村さんにインタビューをしてきました。
中村さんは、現役で記者として就職し、1年経たずに電通傘下のコンサルタントに転職し、社会人1年目で年収500万を達成しました。ホワイト企業で残業はほとんどなく、上のポジションも空いているので、出世もしやすく、年収1000万円を目指すことも容易だそうです。
1浪2留でありながら、そんなポジションを獲得することに成功した彼は、一体何を考え、どのように就職活動を行ったのか。その考え方や、就活のコツを聞いていきます。
正直、半分諦めていた就活
—中村さん、この度はインタビューをお受けいただきありがとうございます。
中村さん: こちらこそ。
—中村さんは1浪2留でありながら、見事記者として内定を獲得し、その後1年と経たずに電通傘下のコンサルタントに転職。年収500万を超えました。最初からそういう年収アップのプランは考えていたのですか?
中村さん: いえ、全然考えていませんでした。というか、元々就活は半分諦めてたくらいです笑
—えっ、そうだったんですか笑。それにしては、すごく順調にキャリアアップしている気がしますけど。
中村さん: そうですね、おかげさまで笑。ただ、当時はやはり3年以上の浪人・留年をしたことで、「あ、これでもう就活は絶対上手くいかないんだな」と、漠然と思い込んでいました。今思えば、そんな先入観にとらわれずにもっと頑張っていればと思います。
—では、最初の記者の就職は失敗だった?
中村さん: そうですね。たしかに悪くない就職先でしたが、もっといい会社に就職出来ていたと思います。それだけ「多浪多留だから」と、自分で自分の可能性を無意識に狭めていたのだと思います。
新卒1年経たずに、年収500万の仕事に転職。「転職なら、多浪も多留も一切関係ない」
—入社して1年経たずに転職して年収アップというのも珍しいですが、何かコツやキッカケがあるのですか?
中村さん: コツというか、就職したことで、多浪・多留でも全然いい企業に就職している人を見かけたことが大きいですね。なんだ、全然いいとこいけるじゃん、と。自分の中での「多浪・多留だから、良い企業に就職は無理」という先入観がなくなっていく気がしました。
—なるほど。「全然いいとこいけるじゃん」となって、それでいいとこに転職しようと?
中村さん: そうですね。あと、上司と気が合わなかった、というのもあります笑
—笑
中村さん: で、転職しようと決意して、転職エージェントに登録したのですね。10カ月ほど笑の職歴と、希望の年収と仕事時間、資格やスキルをエージェントに伝え、何か条件に合う会社は無いか探していただきました。それで、今のコンサルタントの会社に出会ったのです。
—やっぱり、転職も色んな会社を見て回ったり、なかなか内定が決まらなかったり、大変だったのですか?
中村さん: いえ、エージェントに依頼してから2週間で内定が決まりました。本当にはやかったです。
—2週間!?
中村さん: はい。本当にはやくてびっくりしました。あと、多浪・多留の学歴を見られなかったのは良かったです。
—学歴を見られない、ですか。
中村さん: はい。卒業大学と、職歴、資格、スキルだけ見られました。多浪とか多留とか、「けっこう留年してたんだね~」と軽く言われただけで、まるで気にしていませんでしたね。これは転職の特徴だと思います。だから、多浪・多留で社会人1年未満なのに年収500万円で採用されたのだと思います。
多浪・多留で年収を上げたいなら、転職を見越して新卒就活をすべき。
—今の中村さんの話をまとめると、中途採用なら学歴を見られないから、多浪・多留の人が高収入を目指すなら、転職での年収アップを狙うべき、という感じですね。
中村さん: そうですね。転職なら、学歴が足を引っ張ることはありません。絶対に転職すべきです。
—ということは、新卒はどこでもいいから適当に就職しちゃっても大丈夫、という感じですか?
中村さん: いえ、新卒で会社は選ぶべきです。正確には、業界だけは決めておくべきです。
—と、言いますと?
中村さん: 転職では、学歴が見られることはありませんが、その分職歴や資格・スキルを見られます。なので、転職先とまったく関係ない業種に新卒で就職していた場合、転職が非常に難しくなります。例えばぼくは、不動産業界に転職したかったのですが、記者という職歴での転職は無理でした。
—なるほど。転職したい業界や、そこに転職しやすい業界に就職しておくべき、と?
中村さん: そうです。でなければ本当に転職で苦労します。たとえば記者だったぼくがコンサルに転職できたのは、同期トップの評価だったという実績があったのと、たまたま英語が好きでTOEIC800点以上を持っていたからです。もしどちらか一方でも持っていなかったら、コンサルに転職は無理だったでしょう。そんなリスクを負わないためにも、新卒では必ず業界は選ぶべきです。
—そうだったのですね。やっぱり最低限、業界だけは決めておくべきですよね…。というか中村さん、同期トップだったのですか!?笑
中村さん: はい、同期トップでした笑。とは言っても、2人しかいない同期の中でのトップですけどね笑。でも、同期トップであることは、嘘ではありません。転職の面接でも、アピールできます。こうした裏技を使うためにも、新卒で人数の少ないベンチャーに入り同期トップになる、というのは、転職で成功するためには賢い選択かもしれませんね。
—それは確かに、賢いですね。資格もスキルも無くても、同期トップというだけで転職の際の売りになりますもんね。
転職を見据えた就職活動をしよう。
—さて、そろそろいいお時間なので、最後の質問になります。
中村さん: はい、お願いします。
—多浪・多留でこれから就活を迎える人にアドバイスを送るとしたら、中村さんはどのようなアドバイスをしますか?
中村さん: うーん、そうですね。当然、みんな人それぞれ背景事情や目指す業界が違うと思いますから、とりあえず「僕が今から新卒の就活をするなら、どのように就活をするか」という切り口でアドバイスをしますね。
—お願いします。
中村さん: 僕の場合、正直やりたい仕事は無いというか、業界にこだわりはないんですね。ゲームが趣味なので、とにかく残業が少なくて、年収が少しでも高ければいいなーと。
—なるほど。いわゆる「ホワイト企業」で、日本人の平均年収以上もらえるなら何でもいいな、という感じでしょうか。
中村さん: そうですね。毎日深夜までのハードワークで年収1000万円もらうくらいなら、年収500万円で定時がいいです。とは言え、年収300万円とかだと、ちょっとしんどいからイヤだなと。だから転職した感じです。
—最近は特に、ハードワーク超高給より、ホワイトな働き方で平均以上の給料がいいという方が多いみたいですね。
中村さん: そうらしいですね。ぼくもそんな感じです。で、多浪・多留のぼくが、新卒でそういうホワイト企業に入社するのは難しいですから。新卒ではとりあえず、高給での転職が狙える不動産業界にでも就職しようかなと思います。で、その時は必ずエージェントを使います。
—エージェントですか?
中村さん: はい。例えば今ぼくが勤める、定時退社・年収500万のコンサルは、すごく小さいベンチャーで、ネットに広告が載ってないんですね。
—なるほど。エージェントなら、ネットに載ってない求人情報にも出会える、ということですか。
中村さん: その通りです。エージェントの方に聞いたのですが、こうした小さいベンチャーで、非常にホワイト高給な求人案件が今すごく増えてるみたいなんです。で、こうした企業は数人しか人材募集していませんので。ネットに広告を出して広く求人するのではなく、エージェントに成果報酬で依頼を出すのだと。
—トップ企業の高給な求人も、ネットに出しては効率が悪いから、エージェント経由でしか募集していないという話を聞いたことがあります。
中村さん: まさにその通りです。で、新卒も最近はエージェントが増えてるんですね。そりゃ、ほうっておいても無限に人が来る、超有名大企業は、リクナビとか大手のネット広告しかしてませんけど。中小やベンチャーの優良ホワイト企業は、高いお金を払ってネットに広告を出しても埋もれちゃいますから、エージェントにだけ求人をお願いしているところが増えています。
—そんな背景事情があったのですね。だから、中村さんも今新卒就活をするなら、エージェントを活用すると?
中村さん: はい。エージェントは基本成果報酬なので、就職してもらわないとお金がもらえないのです。だから、絶対に就職したくなるホワイト高給な優良企業の情報を、めちゃくちゃ集めているんです。自分で地道に企業を探すより、希望条件だけ伝えてエージェントに探してもらった方が絶対にいい。
—間違いないですね。そもそも、新卒就活という人生を決める場面で、エージェントというプロを一切使わず、素人の自分の力だけで何とかしようという方がおかしな話な気がします。
中村さん: そういうことです。だから、新卒でもっといい企業にいけたじゃんと、後悔してる感じです笑
—笑
—それでは最後に、多浪・多留でこれから就活を迎える人に、中村さんから何か一言お願いします。
中村さん: 多浪・多留でも、キャリアを計画的に考えれば、年収1000万円だって必ず達成できます。就職して3年以内に年収500万~600万と、日本人の平均年収を超えることも、さほど難しくはありません。ですが逆を言えば、きちんと考えなければ、年収1000万円どころか500万円だって難しいでしょう。
死ぬ気で時間をかけて企業を調べ上げるか、エージェントを使うかして、効率よく後悔のない就活をしてください。
—中村さん、今日はありがとうございました。
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