【インタビュー】残業時間100時間で手取り18万。残業代未払いのブラック企業に入ってしまった江川さんの話。

2019年4月6日

多浪・多留でも、意外といい企業から内定はもらえるし、諦める必要はないよ!

というのが当サイトの趣旨であり、筆者と同じく多浪・多留で就活を迎えるあなたに知っておいてほしいことです。

 

ですが、世の中には

「どうせ3留だし、良い企業に内定なんて無理だ。。。」

と最初から諦めており、適当に目についた企業に就職してしまった結果、絶望的な社会人生活を送ることになってしまった人もいます。

 

当サイトは今回、多浪・多留で就活に失敗してしまった、MARCHの経営学部卒の江川さんにインタビューをさせていただくことに成功しました。

 

江川さんは新卒で創業数十年の伝統あるIT企業に就職したところ、

 

●初任給は月20万で、その後は毎年月収5000円ずつしか昇給しない。

●土日出勤は当たり前。週の半分は終電が無くなるまで残業したにも関わらず、残業代は出ない。月のサービス残業は50~80時間。

●つまりどれだけ働いても月収は20万円程度。手取りは18万程度。

●初めてのボーナスはたった1万円。

●上司が次々と病んで辞めていく。

●上司がいなくなるから仕事の負担がどんどん増える。でも給料は上がらない。

 

という悲惨な社会人人生を余儀なくされ、うつ病と診断され、その後退職。3カ月の休職の後に再就職し、今はホワイトな環境でのびのびと働かれています。

 

そんな江川さんが、どうしてブラック企業に入社してしまったのか。どうすればブラック企業を避けることができるのか。万が一入社後にブラック企業と分かったらどうするべきか。

包み隠さずお話していただきました。

 

大学主催の就活イベントにすら紛れ込んでいるブラック企業

 

—江川さん、今回はインタビューをお受けいただきありがとうございます。

 

江川さん: いえいえ、こちらこそ。

 

—江川さんは新卒で入社した企業がブラック企業だったとのことで、なぜその会社に就職されたのですか?

 

江川さん: なぜ、ですか。ぼくも、当時の自分に言ってやりたいです笑。

 

—笑

 

江川さん: そうですね…そもそも、まさか自分がブラック企業に入ることになるなんて、思ってもみませんでしたよね。

 

—確かに、まさか自分が!という気持ちはありますよね。

 

江川さん: それに、ぼくが勤めてたそのブラック企業って、大学の就活イベントに来てた企業だったんですよ。

だから余計大丈夫だろうと、高をくくっていたところもあると思います。

 

—大学のイベントですか!色んな企業が集まって説明会をやる、フォーラムみたいなあれですか?

 

江川さん: そうそれです。だから、知らないけどまぁまともな企業なんだろなと思って、まさかブラックだなんて思ってもいなかったですよ。

 

—それは…そうですよね。まさかMARCHレベルの大学主催の就活イベントにすら、そんな企業が紛れ込んでるとは。

 

江川さん: 本当、大学を訴えてやろうかってレベルですよ。大学主催だからと言って、信じられません。

 

ネットの口コミ情報すら詐欺ばかり

—とは言え、ご自身が就職するかもしれない会社ですから。事前に会社情報をネットで調べたりしなかったのですか?

 

江川さん: ええ。もちろん、軽くネットで情報は調べましたよ?会社のことを調べてなかったら、面接で話せませんし。

でも、ネット情報は酷いものでした。あれは詐欺です笑

 

—詐欺って…笑。どの辺がそんな詐欺情報だったのですか?

 

江川さん: 例えば会社情報の口コミには、「基本給は安いけど残業代はちゃんと出る」「人間関係など、働く環境は良く、満足」とか書いてありますね。

 

—残業代出ないのに笑

 

江川さん: 上司が病んで、うつで退職したりしてるのに、「職場環境は良いです」なんて書いてあったり。あ、もちろん労災は下りないです。

 

—それは…なんかもう、ネットの口コミも信じられなくなりますね。

 

江川さん: しかも酷いのが、洗脳というか、そういう環境が当たり前だと思っちゃうんです。低賃金重労働が。

 

—それはよく聞く話ですが、本当に洗脳されちゃうんですね…

 

江川さん: だから、働いていた当時は、そんな環境に疑問を感じませんでした。

あのまま働き続けていたら、ぼくも耳が聞こえなくなるか、死んでたかもですね。冗談ではなく笑

 

—さすがにそれは笑えないですって汗

 

どうやってブラック企業から抜け出したか

 

—では、どうやって洗脳が解けて、会社を辞められたのですか?

 

江川さん: 単純に、友達に指摘されたことですね。「お前それおかしいぞ笑」と。

指摘されたのが、うつ気味の診断も受けて、疑問を感じていたタイミングだったのも良かったのかもしれません。

 

—第三者からの指摘は本当に大切だと言いますよね。

 

江川さん: 本当にその通りだと思います。

 

ブラック企業からの転職はめちゃくちゃカンタン

 

江川さん: あとは、仕事を辞めても大丈夫だと自信を持つことです。本当に何とでもなりますから。

 

—それは江川さんだから大丈夫だった、という話ではなく?

 

江川さん: いえ、全員です。だって、そもそも前提がブラック企業ですからね。平均的な企業に転職するだけで、給料はめちゃくちゃ上がりますし、労働時間も減ります笑

 

—なるほど笑

 

江川さん: 例えばぼくの場合、月50~80時間残業で年収が300万ほどだったのですが、エージェントに聞いたら、残業代抜きの基本給+賞与で年収600万は余裕ですよって言われました笑

 

—すごい!年収2倍じゃないですか!

 

江川さん: しかも残業代抜きで、ですからね?それに残業時間も半分になりますし。時給で言ったら、3~4倍くらいにはなると思います笑

 

—たしかに、そう聞くとブラック企業からの転職ってめちゃくちゃカンタンな気がしてきます。

 

江川さん: 転職が難しいって言ってる人の大半は、年収アップを狙ってるからですよ。普通の年収でいいなら、余裕です。エージェントに聞けば分かります、いくらでも求人はあります。

 

では、そもそもブラック企業はどう避ければ良いか

 

—江川さん、今の会社はホワイトなんですか?

 

江川さん: そうですね、まぁ平均よりはホワイトかと思います。ただ、自分の中の基準が狂ってるから、どこに行ってもホワイトに感じると思いますが笑

 

—笑。転職の時、次もブラックだったらどうしよう…とか思いませんでした?

 

江川さん: さすがに大丈夫です笑。というか、ブラック企業じゃないかどうか事前に調べてくれてるエージェントを使ったんで。

 

—そのエージェントさんすら嘘をついている可能性もあったんじゃないですか?口コミサイトも詐欺だったって話ですし。

 

江川さん: その通りです。ただ、エージェントってその辺の就活サイトと違って、掲載料で儲けるのではなくて成果報酬で稼ぐ仕組みですから。

だから、行きたがらないような会社を紹介しても利益にならないし、ブラック企業を紹介してくるってウワサが流れたら転職希望者が来なくなって会社が潰れるんですよ。

だから、少なくとも、その辺の就活サイトよりは信頼できるかなーと。

 

—そもそも転職希望者は、エージェントを使わないと、自分で企業を探す時間なんて無いって言いますからね。

 

江川さん: ぼくみたいなブラック企業勤務だと余計に、ね笑

 

—笑

 

多浪・多留の就活生への、就活でブラック企業に引っかからないためのアドバイス

 

—そろそろお時間ですので、最後に、これから就活を始める/就活をすでにしている多浪・多留の学生へ一言、お願いします。

 

江川さん: まず、ブラック企業だけは絶対に避けましょう。ブラック企業でなかったらそれだけで勝ち組です笑

 

—笑

 

江川さん: あとはまぁ、そうですね。とにかく情報収集をすることと、「多浪・多留だから…」と諦めないことです。

少なくとも残業代未払いみたいな企業に入ってはいけません。

 

—間違いないです笑

 

江川さん: もちろん、大手サイトは登録すべきですし、自分の手でも会社を探すべきです。同時に、説明会などに、めんどくさくても足を運んでみるべきです。

ネットの情報だけだと、本当にブラック企業に引っかかりますから。

 

—ありがとうございます。ためになります。

 

江川さん: あと、ぼくは知らないんですけど、新卒でも最近はエージェントが流行ってるとか?

 

—そうですね。その辺りは一番力を入れて、それこそ足を運んで(笑)調べてますが、質の高いエージェントが増えています。

 

江川さん: でしたら、その辺りはみなさん、留年就活.comさんを参考にしてください!

 

—宣伝ありがとうございます笑笑

 

江川さん: 実際エージェント使ったおかげで人生変わりましたからね。エージェントはいいものです。

 

—まぁ、あれだけ酷い長時間労働と低賃金でしたからね…。

 

 

—それでは江川さん、長い時間、話しにくいことまで色々とありがとうございました!