【インタビュー】MLMをやって3留→残業なしホワイト企業→公務員年収500万の29歳の就活術

今回は、学生起業を目指す人の入り口として非常に多いケースの、「情報商材販売」や「MLM」をやっていた人にインタビューしました。

 

情報商材が詐欺か否か、MLMがいわゆるねずみ講のネットワークで犯罪か否かは、この際置いておきます。

 

ただ、現実として、社会的にあまりイメージが良くないことは、紛れもない事実です。特に就活の面接で、表立ってアピールしづらいのも事実です。

 

今回インタビューを受けて頂いた西村さん(仮名)は、いわゆるFラン大学に現役で入学。学生時代にN社でのMLMにハマり、3年留年。

結局儲かるどころか赤字で、バイトと掛け持ちしながら続けていたMLMを辞め、大学に戻りました。

 

そんな西村さんですが、今では一度民間に就職し、その後公務員に転職して楽しく生きています。

現在29歳で、住宅手当も含めると、実質年収500万ほどです。

まだまだ年収も上がっていくそうで、今は奥さんと2人で世帯収入900万を実現し、楽しく過ごしているそうです。

 

MLMでの成功という夢は果たせなかった西村さんは、3留という十字架を背負っての就活となり、本当に難しかったはずです。

そんな中、どういう就職・転職を重ねて、結婚し29歳世帯収入900万という幸せを掴めたのか。

 

多浪・多留で就活に苦しんでいる人のため、MLMなどで失敗し、面接で何を話すこともできず困っている人のため。

話しづらいこと、隠しておきたいことまで、匿名を条件に赤裸々にお話していただきました。

(西村さん、というのは仮名です。)

 

「MLMをやっていました」だけで落とされる日々

 

—西村さん、今日はよろしくお願いします。

 

西村さん: よろしくお願いします!

 

—西村さんは3留しながら、MLMを3年間されていたとのことですが、まず就職を決めたキッカケのようなものをお聞かせいただけますか?

 

西村さん: えっと、正確には4年間ですね。大学に通って進級しながら1年間。あとは3年間留年しながらやってました。留年は大学2年生の時です。

 

—なるほど、失礼しました。

 

西村さん: もっと正確には、3年間留年と言っていますが、実は2留年1休学です。説明めんどくさいので3留と言ってますが笑

 

—そうだったんですね。MLMは4年間やっていて、1年間は進級しながら、2年間は留年しながら、1年間は休学しながらされていた、という感じですか?

 

西村さん: そうです。そんな感じです!

 

—4年間MLMを継続とは、なかなか大変だったと思います。

 

西村さん: そうです。大変で、成果も出なかったので、辞めて卒業して就職しようと。

 

—それは…お疲れ様でした。とは言え、2留年1休学からの就活は、やはり大変ですよね。

 

西村さん: そうですね。何が大変って、MLM頑張ってました!と言っても、面接に有利どころか、落とされるばかりだったのがしんどかったです。

 

—MLMは、偏見が多いというか、少なくとも就活では使えないのが難しいところですよね。

 

西村さん: そうなんです!私は、MLMは今でも良いものだと思ってるのですが、それを最初はアピールしてたんですよね。面接や履歴書で。

そうしたら、就活に落ちる落ちる。本当に嫌になりました。

 

—それは…歯がゆいものがありますよね。本当に良いものだと思って頑張ってきたのに、それで落とされるなんて。

 

西村さん: そうなんですよ本当に。分かっていただけて嬉しいです笑

 

MLMをやって留年・休学していた3年間を、面接でどう言い訳するか。

 

—西村さんはその後、希望の会社から見事、内定を勝ち取りました。その時も面接でMLMの話はしていたのですか?

 

西村さん: いえ、完全に諦めました。

 

—そうだったんですね。となると、留年・休学をしていた3年間が空白になってしまいますが、ここはどう面接でお話したのでしょう?

 

西村さん: 実は、そこそこグレーな形で話しました。

 

—そこそこグレーというと?

 

西村さん: 就活を決めてから大学2年生に戻ったのですが、それぞれ半年ほど個人向け投資用不動産の電話営業のバイトや、法人向け光回線の電話営業のバイトをしたんです。

時給2000円も良かったですし、MLMのセミナーを通じて営業の大切さは分かってましたからね。

 

—なるほど、電話営業のバイトですか。

 

西村さん: で、その電話営業のバイトを3年間やっていた、ということにして面接で話をしました笑

 

「バイトで3留」ではなく、「本気で就職も考えたから3留」と説明し、印象アップ

 

—バイトのために3年間も留年した、という感じだと、なんかあまり好印象を受ける気がしませんが…

 

西村さん: 営業が楽しく、ベンチャーだったので頼りにされていて、最初はそこに就職することも考えていた、と話しましたね。

 

—それは上手いですね!就職を考えるほど本気だったから、と言えば、無駄な留年はしていないアピールができますし。

 

西村さん: ただ、3留も終わり、いよいよ退学か復学かを社長と親に求められた時、

「やはり大学は卒業したいし、一生電話してモノを売るだけの仕事は嫌だ」

と考え直して、社長にお願いして辞めさせていただいた。という感じで話したわけです。

 

—なるほど…本当に上手いですね笑。それなら、就職を考えるほどの会社を辞めた理由にもなりますし。

 

上手い「留年の言い訳」のために、バイトを選択

 

—とは言え、それだけ営業で成功するのは、西村さんだからこそ、できたことではないですか?

 

西村さん: いや、成果とかは全部嘘ですよ笑

 

—えっ!?

 

西村さん: というか、こういう「それっぽい話」をするためだけに、電話営業のバイトをしました。

作戦通りです!笑

 

—さすがです笑

営業のバイトを選んだのは、やはりMLMもやっていて、営業が得意だったからですか?

 

西村さん: いえ、営業は苦手ですし、嫌いです。だからMLMでも上手くいかなかったのかと。

ただ、営業が得意とか言っておけば採用されやすくなりますし、MLMのセミナーで営業トークのコツなんかは色々聞いてましたからね。その話を活かすには、やっぱり営業しかないなと。

 

—なるほど…。それなら確かに、今までMLMで積み重ねた経験も、話のネタとして絡めて使えますからね。

 

西村さん: 私の周りで、MLMを辞めて就職した人も、上手いことバイトとMLMの経験を絡めて、面接のネタにしてましたね。

中には日雇いをちょこちょこやるだけで、上手いことネタを作ってた人もいましたし、その辺は人それぞれでしょう。

MLMをやっていた人が就職をするなら、営業バイトをやって、ネタを絡めて使うのがオススメです。

 

理想の就職先はどうやって探したのか

 

—営業バイトの話を上手く絡めることで、MLMの経験を活かしつつ、面接で素晴らしいアピールができるようになりました。

その上で、西村さんはどのように理想の就職先を探したのですか?

 

西村さん: 私の場合、MLMを辞めると決めた段階で、公務員になりたいと思ってたんです。

なので、定時で帰れて、公務員試験の勉強ができる企業が良いなと思って、探しました。

 

—公務員ですか。

 

西村さん: はい。MLMを始めた理由もそうですが、なんか、安定した収入っていいなって思ってまして。

MLMほど夢は見れませんが、公務員なら安定してますからね。

 

—なるほどですね。ちなみに、公務員試験勉強のための、定時で上がれるホワイトな職場は、どうやって探しました?

 

西村さん: 最初は「新卒 残業なし」みたいなので検索してました。

ただ、それだとindeedの案件ばかりで、別にindeedが悪いわけではないのですが、他にももっと探したくなって、後は大学の就活センターと大手サイトを使いました。

正直、今は働き方改革とかで残業なしの会社は増えてますから、いくらでも見つかると思いますよ?

 

—そんなにホワイト企業が増えてるのですか。

 

西村さん: ええ、結構増えてます。だから後は、留年の言い訳をしっかり作り込んで、10社ほど受ければ、3留私文Fランでも1~2社は受かりますよ。あとは運です。

 

—そう断言していただけると、非常に心強いです笑

 

 

—西村さん、長い時間インタビューありがとうございました!